『山椒魚・遙拝隊長 他七篇』井伏鱒二 その1

井伏鱒二の短編の中から「鯉」という一篇。
主人公が友人からいただいた鯉との不思議な関係を描く。友人は主人公に鯉を進呈したのち、6年後に亡くなってしまうのだが、その鯉は、主人公の下宿の瓢箪池から、友人の愛人の家の池、最後は早稲田大学のプールへとうつっていく。
鯉に対し、友人への気持ちと重なるからか、主人公の不可思議な想いがにじみ出ている。鯉が潜む池やプールの描写が美しい。
冒頭のシーン
「私が下宿の窓の欄干へハンカチを乾している時、青木南八はニュームの鍋の中にまっ白い一ぴきの大きな鯉を入れて、その上に藻を一ぱい覆ったのを私に進物とした。」
ハンカチを干すシーンって画になって好きです。

世界のハンカチニュース

ふと目にした世界のニュースから、ハンカチのトピック。
ヨーロッパでは、洟をかむのにハンカチを使用することは日常的にみられる風景ですが、フランスでは政府が、新型インフルエンザの感染予防に際し、鼻をかむのはハンカチではなく、ちり紙を使用し、すぐに捨てること呼びかけているそうです。
ハンカチの登場シーンがへるのは残念ですが・・・。
ただくしゃみや咳をする際は、エチケットとしてハンカチを口元にもってきた方がよいですね。

こんな日の夜は

長い雨が続いていますね。
こんな日の夜は暖かくしながらとっておきのお茶を飲みながら読書なんていかがですか??

『懐かしいハンカチ』というとっても素敵なハンカチの本があるのです!!
貴重な1930~’60年代のアンティークのハンカチとコレクタートークやその時代に纏わるこぼれ話が魅力的。
こんなハンカチもあるんだ!!という発見もありその時代に思いをはせながらトリップもできる絶品の1冊です。
それではみなさま素敵な夜を♪♪

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