『ザ・マジックアワー』 2008年作品
三谷幸喜監督
出演:佐藤浩市 妻夫木聡 西田敏行
三谷さんの作品はどれもはずれがなく面白いです。本、映画、舞台。
個人的には映画は『ラジオの時間』、本は『オンリー・ミー―私だけを』が好きです。
願わくば舞台をもっと見たいところですが。
映画はボスの女に手を出したクラブの支配人は、代償として伝説の殺し屋を探す羽目におちいり、売れない俳優を映画の仕事とだまして、周りのひとと協力しながらごまかしをしていき・・・というドタバタのコメディー。
ハンカチの登場シーンは、監督になりすました妻夫木が、映画の仕事と勘違いした売れない役者の佐藤浩市と本物のヤクザのボスである西田敏行に引き合わせる前に、部屋の前で待たされた控え室のシーン。
映画のシーンに合わせてドウランを塗ってきた役者に気付いた監督が慌ててスーツの胸ポケットからハンカチを取り出し、役者の化粧を落とそうとします。
その2。
雨が降っているところへ、ボスが部下と傘をさしホテルから出てきて俳優のマネージャーにつきまとわられるシーン。傘をもたないマネージャーはハンカチを頭の上に広げで、ちょっとした雨よけに使っています。ちょっとずれたひょうきんな感じのマネージャーのキャラクターと頭にのったハンカチが絶妙にあっています。かわいそうなマネージャーはこのすぐあとにボスを狙った銃撃の被害にあってしまうわけですが・・・、その運が悪く、ずれた感じをハンカチが演出しているのかもしれません。
ハンカチは今のところまだまだ映画の小物として現役で使われているようです。