「十二人の怒れる男」に引き続き、「12人の優しい日本人」
三谷幸喜が「~怒れる男」をモチーフに脚本した舞台の映画版。
監督中原俊、1991年作品。
日本に陪審員制度があったらという設定で描かれた設定でのストーリー。
優柔不断で、周りの雰囲気に流されやすい日本人の特質、論理的な話し立て、自己表現が苦手な日本人の姿など上手く描き出し、二転三転する審議の行方にひきこまれます。
三谷の作品に頻出する個性的な俳優も味がありよいです。
こうなると本当は舞台がみたかったです。
さて印象的なハンカチの登場シーンは、中村まり子扮するPTA教育ママ的な堅く真面目な陪審員が、他の陪審員にいいこめられて窮するところ。
バッグからそそくさとハンカチを取り出し、鼻の下に手で握りしめたそれをぎゅっと固く押し付けるシーン。感情を押し殺そうとする雰囲気が上手に表現されています。