第6回ハンカチ研究会開催!研究員でもある有田昌史さんのトークショーを開催!
有田さんのお話を聞きながら、直接質問したり話し合ったりとても有意義な時間になりました。
■第6回ハンカチ研究会 主なトピックス
①ハンカチ研究会、研究員でもある有田昌史さんのトークショー開催!
今回はHTOKYOにたまたま来ていたお客様や、
以前買いに来てくださったお客様も参加してくださいました!会長は出張中。。。
また近所のオルオルカフェのご夫妻もお店を閉めて参加してくださいました!

①ハンカチ研究会、研究員でもある有田昌史さんのトークショー開催!


☆有田昌史さんプロフィール 
1966年(昭和41年)出雲生まれ。
図案作家。女子美術大学 芸術学部 講師。名古屋芸術大学 デザイン学部 客員教授。
グラフィック&ファブリックデザイナー。
旅先や散歩先で日々描いているスケッチをもとに、プリントファブリックやグラフィック作品を製作。
世界各地のフォークロアモチーフに秘められた意味や布が持つ未来への技術や表現の可能性を探求中。
4/8~4/24までHTOKYOにて有田さんのデザインハンカチを展示、販売しています。
その期間に合わせ、有田さんに生地やハンカチについて伺いました。
有田さんが持って来てくださったワインを片手に、さあトークショーの始まりです…。
☆有田先生です
ハンカチ研究会-有田さん
☆皆さんワイン片手にかんぱーい!
ハンカチ研究会
■日本におけるハンカチの普及と時代の流れ
・ハンカチは明治に入って来て戦後に普及して行く。
・60年代~70年代はお父さんが持って行くものというイメージのハンカチ。
・80年代以降はバンダナに移行し、団塊ジュニアと呼ばれる世代はハンカチは持たずバンダナを巻いたりしていた。
→LOVE & PEACEのようなメッセージをTシャツや缶バッジにしていた時代。
・ここに来てハンカチが急上昇している。
→黒ぶちメガネに代表されるような、ビルエヴァンスやウッディアレンの古き良き時代のきちんとした感じのファッションが見直されている。
・90年代以降DTP革命がありMACさえあれば誰でも簡単にデザインができる時代。
→新しい世代のお金がないデザイナーやアーティストにとって差し出せるハンカチはとても良いツール。
→大きい生地は生産できなくてもハンカチなら自分で作ることができる。Tシャツの手軽さより、もう少しきちんとしたもの。
・2000年代は手ぬぐいがはやっている。小ロットでもでき、こちらも若い作家には良い媒体。
2010年代はハンカチがくるのでは?そのムーブメントをハンカチ研究会で作ろう!
■過去へさかのぼり話は進む…
・そもそもハンカチはマリーアントワネットの発言によって四角に定義づけられる。それまでは丸や楕円もあった。
・そのもっと前にはエジプトでも使われていた。
・リネンはミイラと一緒に出てくることもある。
・テキスタイルとファブリック、そしてハンカチの起源は一緒なのではないだろうか…。
■紙と布の話
・紙の起源は300年前中国で起こった。楮をこして作られる。日本では弥生の後期に入って来た。
・布は6000年前に誕生していた。
・紙はコミュニケーションのツール(ものを伝えるということ。宗教の普及活動にも関係している)
・布はもっと基本的なところにある。ことばがなくとも「知恵」を伝えてゆける。
・布は人間の生活に深く関わっている。
・昨今言われている「エコ」にもつながる。鼻をかんでもいい。洗えばいいのです。バッグにもなるし、包めるし、敷けるし、サインにもなる。
ハンカチはひとつの「エコの未来派」になる可能性があるのでは?
■布の模様とハンカチの話
・「知恵」を伝えて行く方法としてことばではなく歌や染めの仕方、刺繍なども使われた。
・布が無地になったのは現代。どんどんモダンにシンプルになって行く。
・その土地土地によって模様があり、日本だけでもアイヌや沖縄など独特な文様がある。
・唐草模様等はインドにもあり世界各地にある。
・スコットランドのタータンチェックは家紋の代わりで様々なチェックがある。
・布とハンカチは同義。布をミニマムにしたものがハンカチ。
わたしたちは布に囲まれて暮らしている。包む、守る、運ぶ…衣食住に浸透し、人の生活に入って行けるもの
・戦争のある地に美しい刺繍がある訳は、文化に愛着がありその文様を守ろうとしているからである。
■布のデザインのこと
・いいものを作れば、それはお金になるけれど、そもそもは儲かるとか作家として食べて行けるとかそういうことではなく
大好きなお嫁さんの為や、戦争から無事に帰ってこられるよう祈りをこめて
旦那様やお父さんに作られたものが現在まで伝わって来ている。
・名も無い人たちが作ったものに美術価値がある。買える値段で流通するのが正しいかたちだ。
・布の原点は「フォークロア」
→「モード」は貴族社会で流行。産業革命でデザイナー達は儲けが動機となって出てくることとなる。
→クラフツマンたちも自分の名前を打ち出し個人主義になっていった。これは20世紀におきたこと。
→何を作ったらどうなるか」ではなくて家族を想う気持ちがそのもとを作っていたはず。
→大衆性に根ざしているもの。「民俗」土着的な気配。
そんなフォークロアがポケット中に広がるなんて素敵じゃないか。
→今の東京のフォークロアっていったいなんだろうか。共通して感じる大切なものってなんだろうか。
■有田さんと布
・布の世界に入った始まりの頃は自分の名前で作品をつくりたいと思っていた。
→ビームスやアローズでバンダナを作ったこともあった。
・自分の世界観を立ち上げたいという思いがあった。
・自分らしい仕事で食べて行きたい→その中で布がとてつもなく深いことに気がついた。
→そしてライフワークへとなって行く。「いいものをつくりたい!」という想い。
→今、確信を持って仕事をできている。
ハンカチについてはワクワクしている。熱が感じられる。
☆有田さんは実例も持って来てくださいました!
ハンカチ研究会
その後有田さんへ研究会から質問。「東京のフォークロアとは?」などについて話しました。
そして中世ではハンカチが愛の証として、戦争に行く恋人に無事に帰ってくることを願って自分のイニシャルを入れてプレゼントしていた!ということが分かり、女子達は大盛り上がり!
ハンカチの素敵な使い道を発見しました。想いを伝えるハンカチ、とても素敵ではありませんか?
皆でそんな素敵なことを普及できるよう何か考えよう!というところでお開きとなりました。
有田さん、本当に素敵なお話をありがとうございました。
ハンカチ研究会でこれからもハンカチをもっともっと研究して、何か発信して行けたらと思った会でした。
☆有田さんのお話を聞く皆さんの図
ハンカチ研究会
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■引き続き以下の想いは掲げましょう。
■ハンカチ発表会・展示会の開催!!→ハンカチ祭りの開催!!!
■ハンカチ合コンの開催・ハンカチをきっかけに結婚するカップルを生みたい。
※ハンカチ研究会全面バックアップ保証。(会長の強い要望)
■ハンカチはこう使うべし!などの「ハンカチ学」を作る!!
・事務的立ち上げ(引き続き)
→メーリングリストの作成(整備中)
→BLOGの立ち上げ(会員みんなもっと更新を!)
・次回の予定(5/13開催!)
→現在検討中。(ハンカチピクニックの開催?)