一番好きなとっておきのハンカチ、つかいかた、思い出など、
ハンカチにまつわることを、
H TOKYO/swimmieに関わる周辺のひとに、お伺いしていきます。
29人目は東急東横線、学芸大学にある古本屋「SUNNY BOY BOOKS」の
店主、高橋和也さんにお話を伺いました。
二年ほど前に店頭でハンカチフェアを行ってくださったり
現在もハンカチをお店で取り扱ってくださっています。
H TOKYO、swimmieの作家さん個人の展示も行われていたりと
何かとお店と関わりの深い本屋さんです。
高橋さんの思い入れのあるハンカチについて伺いました。
―わ!けっこう使い込まれた感じのハンカチですね。
ハンカチじゃなくて全部タオルハンカチなんですけど、
思い出深いものと言ったらなんかこういうものになってしまいました。
―全然大丈夫です!
では一枚目から、このハンカチの好きなところと
おすすめポイントを伺ってもよろしいでしょうか?
はい、これは僕が小学生の頃に母が
ハンカチを持たせるために買ってくれたものなんです。
小学校の時はハンカチをしっかり持たせる親で
その反動であまり大人になって持たなくなっちゃいました 笑
なんかこのポパイは気に入ってて、ずっと持っていました。
―長い間持っているんですね。
小学校3,4年くらいからなので、もう20年以上持っていますね。
大人になってからは使う機会が減ってしまったんですけど
結婚して実家を出るときも持ってきました。
―小学生3,4年の時ですとポケットに入れるには大きいような気もしますが
当時はランドセルに入れていたんですか?
いや、これを小さくたたんでポッケに入れて使っていました。
けっこうお尻の方ももこっとしてたのかもしれないです 笑
―ハンカチというよりもタオルだったというのは何故だったんですか?
普通のハンカチも昔あったにはあったんですけど
単にタオルが好きだったっていうのもありますね。
子供だったから柔らかい質感が好きだったのかもしれないです。
中学に入るとキャラものはかわいすぎるので
あまり使う事はなくなってしまいました。
―中学の頃はハンカチを全く使わなかったのですか?
いや、普通のハンカチはたまに使っていました。
親が入学式とか、卒業式とか
何かしらのイベントがあるときは
必ずハンカチを渡してくれました。
親は常にハンカチを持つ人でしたね。
―そうやってご両親は息子にも
式典や大事な時にはハンカチを持つんだよと教えてくれたんですね。
そう教わったつもりがなかなか実行できてないっていうね。。
この年になるともうそういうものとは
全く無縁の生活になっちゃいました 笑
―これは随分と使い込まれているようですね。
これはなんで買ったのかわからないですけれど
中学生の時にユニクロでコラボしていたのを自分で買って
特に思い出とかもなくただなんとなくとってありました 笑
―中学生の男の子が自分でハンカチを買うって結構珍しいですよね?
このデザイナーがすごい好きというわけではなく
なんとなく可愛かったから買ったと思うんですよね。
友達と買いに行ったからその流れで
みんなで買おうみたいになったのかもしれないです。
これも今でも使っています。
―本当に物持ちが良いんですね。
次のは他よりも少し新しい感じがしますね。
そう、このハンカチが一番新しくて、
5年前結婚した時に高校の部活の顧問の先生が
これとマグカップを一緒にプレゼントしてくれました。
―先生と仲が良かったんですね。
結構若い先生で、みんなとも仲の良い人だったんです。
最近はあまり会えていないのですが、
結婚のパーティも来てくれました。
―他にハンカチを使うシーンは大人になってありましたか?
冠婚葬祭では一応ハンカチは持つようにしています。
もしかしたらここだけは教育が残っているのかもしれないですね。
でも最近はこのタオルを持って行っちゃっているかもしれないです 笑
―ハンカチはどのくらいの枚数持っていますか?
この前引っ越す時に少しだけ残してだいぶ捨てちゃって
多分5,6枚くらいですかね。
奥さんの方が持っていると思います。
―ハンカチにまつわる思い出はありますか?
高校生の時はハンカチを持っていくのではなく借りるほうでした。
持っていないと気になる子とのきっかけがつくれる、というか。
ハンカチを洗って返して、次話すきっかけにする、みたいな 笑
よくあんな勇気があったなって思います。
―わ〜すごい、そういうパターンは初めて聞きました!
「あえてハンカチを借りる」というのもそのひとつかもしれないですが
他に好きなハンカチの使い方はありますか?
使い方というか、韓国のブックフェアに出店したときに
swimmieとH TOKYOのハンカチも持って行ったんですけど
韓国って紙じゃなくて布をポスターにする文化があるみたいで
swimmieの大判のハンカチはポスターになるって言って
どんどん売れていきましたね。
―町でポスター用に布が売られているんですか?
そうなんです。布がちゃんとした箱に入って
お店で売られているんです。
ちょっとした高級なポスターとしてって感じですね。
なのでもし韓国進出されるときは
大判のものを作ることお勧めします!
―なるほど!それは新しい発見ですね。
ぜひ参考にさせて頂きます。
―H TOKYOを知ったきっかけはなんですか?
H TOKYOスタッフの大津さんがやっている帽子のブランドのフェアを
うちのお店でやったんです。
その時にハンカチ屋で働いているんだ、って話を聞いて
案外近いなと思って寄ったのがきっかけです。
ちょうどお店もフェアがぽんと空いていたので
じゃあハンカチフェアやりませんか、という話になったんです。
それからは継続してお店でも
H TOKYOのハンカチを置いています。
―せっかくなので高橋さんご自身の事も
聞かせていただいてもよろしいでしょうか。
本に興味があったのは小さいころからですか?
大学くらいからかな。小さいころは全然読んでなかったです。
なんなら姉の方がよく読んでいました。
中高は部活の剣道ばかりやっていたんで
ちゃんと読むようになったのは大学生からですね。
―ご両親はよく本を読む方だったんですか?
そうですね、父は全集とか歴史系で
母はミステリー系が好きで今も読んでます。
―大学に入ってからよく読めましたね。
大学に入ると文献も読まなくちゃいけなくなったのと
元々読むことには抵抗がなかったんです。
むしろ知らないことがたくさんあることに気付けた
面白さの方が大きかったです。
―SUNNY BOY BOOKSの由来はなんですか?
大学の就活の時、本屋や
出版関係の仕事を受けたんですがことごとくダメで。
そんなときふっと降ってきたのがこの名前でした。
負けず嫌いが発揮されて
自分で本屋になってやるって思ったのもこの時です。
―本屋さんの仕事はどうですか?
このお店が出来てもうすぐ5年になるんですが
ここ最近本屋をやっている気持ちがだんだんなくなってきました。
ただやりたいことをやっていてそこに本がある感じです。
SUNNY BOY BOOKSはお店の名前ではあるんですけど
僕自身の活動名でもあるので場所が仮になくなっても
僕が本とかかわっていればSUNNY BOY BOOKSなのかなって思います。
ーありがとうございます。
5年を迎えるにあたり、今後どのようなことをするか
いろいろと考える時期だという高橋さん。
今後どのような活動をされていくのか
とても楽しみです。
――
高橋和也(たかはしかずや)
大学卒業後、青山ブックセンターでのアルバイトをこなしつつ
並行して2009年、SUNNY BOY BOOKSの名前で活動を開始。
本屋を経営するほか、作家さんのイベントや
オリジナルで本の制作にも取り組んでいる。
4/28-5/17に
SUNNY BOY BOOKS刊行による網代幸介さんの作品集が
お店で展示と合わせて先行発売されます。
ぜひ足を運んで見て下さい。
http://www.sunnyboybooks.jp