リネンに恋して-特徴

リネンの素材についてあれこれとご紹介します。
今回はリネンのよいところ。
人類がもっとも古くからお付き合いしてきた繊維であるリネン。長く付き合っても離れられない、むしろその虜にされてしまうリネンの魅力は一体なんでしょうか。
1.吸水性・・・水をよく吸う。
実はリネンの吸水性は綿の4倍!ハンカチにこれほど適した素材もないのです。暑さで汗を流したときも、手を洗ったときも、大失敗で冷や汗をかいたときも。リネンのハンカチはまさに大活躍です。
2.速乾性・通気性・・・すぐ乾いてきもちよい。
水気のあるハンカチをポケットやハンカチにしまうのは気持ちよくないですね。リネンは乾きも早いのです。通気性もよいので夏の素材で出回りますが、一年中つかいまわしの効く大変価値の高い素材。ちなみに夏場は、自分もリネンのシャツを愛用しています。
4.耐久性・・・丈夫で長持ち。
リネンの強度はコットンの2倍。丈夫で長持ち。だから長く付き合える素材なのです。ヨーロッパでは嫁入り道具として、代々伝えられています。
5.衛生的・・・きれいできもちよい。
リネンは汚れをもっとも落としやすい天然繊維。ですから身の回り品にはぴったしなのです。下着のランジェリー(lingerie)の語源になったことは紹介しました。
6.柔らかさ・光沢感
つかえば使い込むほど、やわらかさ・光沢感がましてきます。最初は少しざっくりしていますが、つかいこんでいくうちになじんできます。リネンは10年後が一番美しいともいわれているほどです。アンティークリネンが存在するのもそれだからです。
こんなにいいことずくめのリネン。大事にお付き合いください。
次は扱いのご注意を。これを知ればこわい物なしです。

リネンに恋して-歴史など

たまにはお役に立つ話もということで、今週たくさんご紹介しているリネンについて、あれこれご紹介します。
まずはリネンにまつわる話しを。
リネンはなぜかひとが特に愛着をもって接する素材です。
リネンに関する書籍も実際、本屋でひとつのコーナーができるくらい出版されています。
その歴史をひもときますと、リネンは人類最古の繊維といわれています。
紀元前8000年前にはスイス湖畔の居住に使用されていた跡が発見されています。
素材として広く流布したのは地中海地域で、一般の服などや、高貴な素材として神事にも使用されていました。エジプトのファラオのミイラを包んでいたのはリネンです。
そのリネンの文化はヨーロッパに伝わり、リネンは家庭に代々伝わる家宝として大事に扱われてきました。
リネンというとテーブルリネンやベッドリネンなどという意味でもつかわれますが、リネンはそれほど身の回りに大事につかわれてきたのです。現在はベッドリネンといっても必ずしも素材はリネンでなくなってしまいましたが。
肌に身につけるのにもっとも最適とされてきたリネン(linen)は、実際ランジェリー(lingerie)の語源でもあります。
何故か愛着をもってしまうリネンは、人類がもっとも昔から付き合ってきた素材というのが本能的にわかっているからなのでしょうか・・・
次はリネンの特徴について。

フィードサックストーリー(4)

フィードサック(feedsack)とは、アメリカで穀物・種・食べ物・飼料などをいれるのにつかわれていた袋のこと。特に1930年代~50年代には華やかなプリントがなされ、人気を博す。H TOKYOではその時代のヴィンテージの生地を扱いハンカチにしています。
そのフィードサックにまつわるストーリーをご紹介します。
今回は最終回。1950年代以降、フィードサックの終焉。
なぜフィードサックが世の中からなくなってしまったのか。
フィードサックは、第二次世界大戦後、科学技術の発達によって衛生的で、機能的な紙製品やプラスチック製品にとって代わられ始めました。
実際、紙の袋を作るのに10セントでできる一方、フィードサックを作るのに32セントかかったからです。また女性の社会進出に伴い、手間のかからない化学繊維の洋服が人気になりました。1948年頃になると紙製品のシェアは半分近くを占め、やがてフィードサックは市場から姿を消してしまいました。
ものを大事にし、有効に使われてきたフィードサックがないのは残念な気がします。
現在フィードサックはアメリカでは一部のコレクターアイテムとなっています。でも実は、いまだにアーミッシュなど一部のコミュニティでは実際にフィードサックを要望し、現実に使用されているそうです。現代でも生き続けていたんですね。
H TOKYOではこの時代のフィードサックやヴィンテージ生地を使い、ハンカチにしております。生地はアンティークになりますので、商品により若干の汚れや黄ばみがあります。生地はできるだけ状態のよいものを選んでいますので、商品にできるものも限られています。基本的には1つの柄で1枚から2枚しか作っていません。
世紀をまたいで、太平洋をまたいで、日本でフィードサックがハンカチとしてよみがえっているなんて素敵な話しではないでしょうか。
フィードサックを理解し、お選びいただければ一生の宝物となるものと信じています。
今後少しずつ、入荷する予定になっています。どうぞお楽しみに。(完)

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